民法を勉強していたら出てきたが、実例がわからないので調べた。

第1043条(遺留分の放棄)
1.相続の開始前における遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに限り、その効力を生ずる。
2.共同相続人の一人のした遺留分の放棄は、他の各共同相続人の遺留分に影響を及ぼさない。

よく出てくる例で、父が亡くなり遺言書があったので公開されると全財産を施設に寄付するとあった。
本来の相続人である奥さんや子どもは冗談じゃないと怒る。
この場合、奥さんや子どもには遺留分減殺請求権があり、所定の割合まで相続することができる。
つまり、全額誰かにあげるとか、長男だけに相続させる、というのが納得できなければ訴訟で相続することができる。
この、最低限度もらえる分が遺留分であるが、遺留分を放棄することもできる。

誰がそんな放棄をするのだろうか。
具体例があった。父は事業をやっていて、長男が後を引き継いでいるので不動産は長男に全部相続させたい。その代わり、次男には現金で2000万円ほど生きているうちに渡す。
次男が納得すれば、次男が自分で遺留分放棄の審査を家庭裁判所で受けることになる。裁判所は事実関係を慎重に判断する。
2000万円既にもらっているというのが重要で、だから遺留分は放棄するという理由があることになる。
つまり、遺言書通りに相続が進むように生きているうちにやっておく手続であった。

遺留分は放棄するということで、遺言書に対して不満は言いませんよという約束のようなものになる。ところが、相続は放棄していないので、お父さんに実は借金があると、遺留分は放棄したが、借金の相続はしなくてはいけないことになる。遺留分の放棄と相続の放棄はまったく違う意味合いがあることがわかった。

おそらく試験には出ないであろうが、ひとつおりこうになった。