しなこじダイアリー

日常生活のあれこれ

By

続 「大浮世絵展」  

浮世絵の「さらなる展開」

喜多川歌麿、東洲斎写楽というスター浮世絵師の活躍したあと浮世絵はさらなる展開を見せる。
色彩は華美となり、描写は誇張や歪曲が目立つようになってくる。

描かれる対象も役者絵と美人画に、風景画が第三のジャンルとして加わり、さらに花鳥画・戯画・
歴史画・武者絵などと広がってゆく。

CIMG8480

葛飾北斎  富嶽三十六景  「神奈川沖浪裏」 天保2年(1831)頃   ギメ東洋美術館

幕末の浮世絵師で傑出した存在感を示すのは葛飾北斎(1760-1849)
錦絵以上に版元の挿絵、摺物、肉筆画など幅広い活躍を見せた。
北斎芸術の特筆である巧みな構図や圧倒的なデッサン力は、西洋の芸術家達にも強い影響を
与えている。

CIMG8478

葛飾北斎  富嶽三十六景 「凱風快晴」  天保2年(1831)頃   和泉市久保記念美術館
東京都江戸東京博物館、ベルリン国立アジア美術館
「凱風」とは南風、初夏のそよ風のこと。 年に何度か富士が見事な朝焼けに染まることがあるという。
黒い山肌が闇の中から次第にその輪郭を明らかにし、赤く染まったその瞬間を描くものである。

CIMG8481-001

葛飾北斎  富嶽三十六景 「山下白雨」    ベルリン国立アジア美術館

「白雨」とは夕立のこと。まばゆい稲妻が一気に下界へと駆け抜ける。 垂れ込めた黒い雲の下は、
突然の夕立だが、雲の上は一転して明るい世界が広がる。
富士は下界の騒ぎをよそにそびえ立っている。

CIMG8485-001

葛飾北斎  富嶽三十六景  「尾州不二見原」    ベルリン国立アジア美術館

「富嶽三十六景」の連作で、北斎はさまざまな計略を富士山に仕掛け、それを楽しんでいるようでもある。
製作半ばの桶の作る大きな円の中から小さく富士山を覗き見るという本図の設定は、アイデアマン
北斎らしいものである。

CIMG8808

葛飾北斎  「紫陽花に燕」   ベルリン国立アジア美術館

CIMG8809

葛飾北斎  「百合」   ベルリン国立アジア美術館

横大判の花鳥図は、出品作を含め10図が知られている。「冨獄三十六景」などと
同じ時期の作品。
北斎が風景版画ばかりでなく花鳥版画の分野でも同様の質高い作品を生み出して
いたことを示す作品。

CIMG8812

葛飾北斎  百物語のうち 「さらやしき」と「笑ひはんにゃ」  日本浮世絵博物館

百物語とは怪談のこと、夏の夜に人々が集い、灯明や蝋燭を100本立てて怪談をし、1話終わるごとに
火を消して、すべてが消えた時に怪異が起こるというものであり、江戸時代後半に流行した。
北斎の「百物語」は、これをタイトルとして怪談を絵画化したもの。(現存するのは出品の5種類)

CIMG8813

葛飾北斎  「夏の朝」 文化(1804-18)前期  岡田美術館

左手に鏡を持ち、右手で髪を整える女性を後方45度からとらえた図です。
手前の朝顔が浮かぶ鉢の脇には房楊枝があり、女性の向こう側には
金魚の泳ぐ鉢も見える。
夏の朝、女性が身支度にかかろうとする時間帯であることを示す、趣味の良い
演出が加えられた、北斎40代後半の肉筆美人画の傑作である。

 

CIMG8486

歌川広重  東海道五十三次之内 「日本橋 朝之景」天保4年(1833)頃  東京都江戸東京博物館
名古屋市博物館

広重が始めて東海道を描いた全55枚のシリーズ、彼を名所絵の名手として決定づけた代表作でも
あり、街道絵の決定版といえる作品である。その1図が、東海道の起点である江戸日本橋の
早朝風景から始まる。

CIMG8488

「箱根 湖水図」  東京都江戸東京博物館 名古屋市博物館

箱根は江戸方面から数えて10番目の宿場、険しい山道に加え関所を通らなければならないので、
東海道隋一の難所とされる。  山道に大名行列が描かれている。
広重は名だたる箱根の山々の険しさを色とりどりの露出した岩を積み重ねることで表現している。

CIMG8490-001

「蒲原 夜の雪」  名古屋市博物館   東京都江戸東京博物館  中山道広重美術館

しんしんと降り積もる雪に埋もれた家、その手前を足元に注意しながらゆっくりと歩む人々。
しっとりと闇に沈んでいく雪夜の哀感を表現した傑作。 蒲原(現;静岡市)は江戸から15番目の
宿場であり、めったに雪は降らない温暖な地域であるが、広重はシリーズに変化をつけるために、
雪景色を描いたのではないかと考えられている。

CIMG8491-001

歌川広重  「庄野 白雨」  江戸東京博物館 中仙道広重美術館 名古屋市博物館

副題の「白雨」は夕立のこと。ざぁっと降りだした雨に慌てて駆け出す人々を描く、駕籠の覆いが風で
めくれ上がり、揺れに耐える乗客のこぶしがのぞく。
坂を駆け下りる男の傘には「竹のうち」「五十三次」との文字が摺りこまれ、当シリーズ名と版元を
宣伝する。
庄野は江戸から45番目の宿場であり現在の三重県鈴鹿市にあたる。
夕立の劇的な一瞬をとらえた傑作。

CIMG8492-001

歌川広重  「鞠子 名物茶屋」    名古屋市博物館

鞠子(現;静岡市)は東海道20番目の宿場。麦飯にとろろをかけたとろろ汁が名物で、今も同地で
味わうことが出来る。
茶屋には「御茶漬」「酒さかな」とともに「名ぶつ とろろ汁」の看板が掲げられている。

CIMG8493-001

歌川広重  木曽街道六十九次之図  「洗馬(せば)」   中山道広重美術館

洗馬は江戸から31番目の宿場、(現;長野県塩尻市) かすかに夕焼けが残る空に満月が昇りかけた
頃合の奈良井川であろうか。
シリーズ中でもひときは広重画の特質である叙情性を伝えてくれる名作である。

CIMG8495-001

歌川広重  「四拾七 大井」   中山道広重美術館

大井は46番目の宿場で、現在の岐阜県恵那市にあたる。  雪が降りしきる山中を進む一行を
正面から描いたもの。
寒さに耐え忍びながら一歩一歩と先へと進む、冬の旅の厳しさと侘しさを表した作品。

CIMG8499-001

歌川広重  名所江戸百景  「大はしあたけの夕立」  安政4年(1857)
高浜市やきものの里かわら美術館

「名所江戸百景」は広重最晩年を代表する江戸名所絵シリーズ。
本図はシリーズ中最も知られた1枚。描かれているのは隅田川に架かる新大橋
(現;東京都中央区)作品名中の「安宅」(あたけ)は対岸の御船蔵あたりの通称。
構図の妙と彫り・摺りの技術が合致した本シリーズの最高傑作といえよう。
本図もヴィンセント・ファン・ゴッホが油絵で模写している。

 

CIMG8500-001

歌川広重 名所江戸百景「亀戸天神境内」 高浜市やきもの里かわら美術館

亀戸天神社(現;東京都江東区)は太宰府天満宮を模して造営された社殿や
池、太鼓橋があり、藤の名所としてよく知られていた。
(現在も太鼓橋と藤の花は亀戸天神社のシンボルです、ちょうど今頃藤の花は
満開を向かえ賑わっています)

 

CIMG8503-001

葛飾応為(おうい) 「夜桜図」 メナード美術館

灯籠の灯りを頼りに一考する女性の姿です。
北斎の三女応為(生没年不詳)と思われる、絵の
実力も父親譲りで、北斎が美人画は自分より
うまいと褒めているほどである。
(北斎が娘をいつも”おーい、おーい”と呼んでいたので
この名前になったと読んだことがあります)

 

新たなるステージへ

長く続いた江戸時代が終わりを迎え、1868年に元号が明治となった。
時代の転換期に、それまでは主に都市・江戸の平和な諸相を描いてきた
浮世絵にも、さまざまな変化が現れてきた。

歴史画や美人画なども含めて幅広い画題に取り組んだ月岡芳年の活躍は
目を引く。

 

CIMG8505-001

月岡芳年 風俗三十二相「けむさう」亨和年間内室の風俗 江戸東京博物館
明治21年(1888)

女性の上半身を描いた32枚揃いの作品のうちの一枚、芳年晩年の美人画の
代表作であると同時に、当時の美人画を代表するもの。

 

CIMG8508

橋口五葉  「化粧の女」 木版 大正7年(1918) 渡辺木版美術画舗

狩野派、洋画と学び、ポスターや挿絵で活躍したあと、五葉が関心を
寄せたのが浮世絵であった。
五葉自ら彫師と摺師を抱えて製作した私家版の美人画の一つ。

 

CIMG8509

川瀬巴水(かわせはすい)東京十二題 「春のあたごやま」 江戸東京博物館

(近くに住んでいた愛宕山が懐かしい、現在も桜が見られます)

 

CIMG8510

川瀬巴水  東京二十景  「芝増上寺」 大正14年  江戸東京博物館

愛宕山からも近い増上寺の三解脱門の前を和傘をさして歩く和装の女性を
描く。

CIMG8511

川瀬巴水  「日本橋(夜明け)」  昭和15年(1940) 江戸東京美術館

夜明けの薄もやの残る日本橋を描く。
江戸の日本橋を描く代表が、歌川広重の「東海道五十三次之内 日本橋
朝の景」とすれば、近代の日本橋を描く第1作として本作が上げられます。

明治44年(1911)架橋された石の橋を、縦長の画面に格式高く爽やかに
描き出しています。

 

CIMG8512-001

川瀬巴水  「平泉金色堂」  木版 昭和32年 渡邉木版美術画舗

川瀬巴水最後の作品。  奥州藤原氏4大の栄華を物語る遺構のひとつ。
雪は深く険しく、ただ一人歩みを進める僧侶の姿は、版画の道をひたすら
歩んだ巴水その人の姿と重ね合わせられる。

巴水は本作品の完成を見ることなく昭和32年11月27日逝去した。
巴水百か日の法要にて、完成作の発摺りが関係者に配布されました。

 

CIMG8513-001

衰退を余儀なくされた浮世絵の伝統をよみがえらせた「新版画」は浮世絵と
同様、絵師・彫師・摺師を分業とした木版画で、大正4年に橋口五葉の製作が
開始された以後美人画の名手・伊東深水、個性的な役者を描いた山村耕花、
そして東京をはじめ日本各地の風景を残した川瀬巴水らが登場し、
新たなるステージが幕を開けた。

 

「大浮世絵展」図録から写真、解説を掲載させていただきました。

 

By

「大浮世絵展」

江戸東京博物館で開催された「大浮世絵展」は3月で閉会しましたが、
1月の江戸博「友の会」では見どころ解説を聞いてから観覧しました、
その後3月にもう一度見に行きました。

 

CIMG8443

詳しく解説できるわけではありませんが、
図録を参考に素晴らしさをお伝えできたらと思います。

 

「浮世絵前夜」

徳川家康が幕府を開いた江戸で、17世紀後半に「浮世絵」という
絵画様式が成立した。

その浮世絵前夜ともいうべき近世初頭の絵画界は、近世初頭
風俗画と称される作品群が作られ、浮世絵成立への大きな
役割を果した。

CIMG8444

「縁先美人図」 (1661-73) (東京国立博物館)

「伊勢物語」二十三段「河内越」で河内の国高安に住む
女のもとに通う夫の身を案じ、
「風吹けば沖津白波たった山 夜半にや君がひとりこゆらん」
と詠む女。
庭にかくれてそれを知った男は浮気をやめる。
その君を描いたものとの指摘がある。

CIMG8445

「立美人図」 (寛文1661-73)   個人蔵

右手で褄をとり、左手を入れた袖を張ってまっすぐ前に視線を向けて
歩みを進める美人の姿は「縁先美人図」に代表される「漢文美人図」の
一群と共通する。

 

「浮世絵のあけぼの」

浮世絵が誕生する寛文(1661-73)頃から錦絵(多色刷り木版画の
完成された姿が誕生する明和2年(1765)までのおよそ100年間の
作品を展開する。

CIMG8446

菱川師宣 「見返り美人」 (元禄1688-1704)前期
東京国立博物館

左方向へ歩みを止め、右後ろを振り返った姿を描いている。
振り返る姿を描く場合、左に歩んでいるのであれば左後ろに
振り返り、顔や上半身の正面を見せる姿に描くのが
普通であるが、本図はその常識を破る。

そのため顔を真横から描く形になったので、戯作者山東京伝
によって文化7年(1810)に書かれた箱書きには、「反面美人図」と
題されている。 (期間が短い展示でした)

CIMG8448

懐月堂安度 「立美人図」 千葉市美術館  奈良県立美術館

遊女と考えられる女性の特異なポーズである。
安度が遊女にこのようなポーズを取らせて写生したかどうかは分からないが、
安度が作り上げた独特の造形と考えられる。

 

「錦絵の誕生」

錦絵誕生のきっかけは、明和期(1764-72)の初め、富裕な趣味人の間に
絵暦交換会が流行したことにある。

仲間同士でその趣向を楽しみ交換し合う会で、より色彩豊かで贅沢な
摺物を求めた結果、鈴木春信(1725頃ー70)らプロの浮世絵師にも
作画を依頼、彫師・摺師を求めた結果、それに応えるように木版多色摺り
技法が飛躍的に進歩したのである。

CIMG8449

鈴木春信 「見立為朝」 明和2年(1765)絵暦  ベルリン国立アジア美術館

平安時代末期の強弓武者、源為朝を見立て絵とした作品。
少年と二人の可憐な美人を主人公として当世風俗に置き換えている。

若衆の襟元には「メイワニ キノト酉」裾前の裏には数字、女性の着物の
柄などに年号や小の月、大の月を示す文字が隠されおり、明和2年の
絵暦にもなっている。

CIMG8452

鈴木春信  「雪中相合傘」 明和4年(1767)    大英博物館

春信が描く夢のように甘く透き通った恋の図の中でも、最高傑作として
多くの人の心に刻まれてきた作品。
降り積もった雪の中、男女がひとつの傘を手に歩んでゆく。
傘の柄に添えられた互いの小さな手の距離や交わす視線に、かすかな
恥じらいと慈しみが漂う。
春信の作品は9点ほど、そのほとんどが国外の美術館所蔵でした。

CIMG8454

勝川春勝  「花下の遊女」 「花下三美人図」  千葉市美術館

肉筆美人画にすぐれた作品を残した勝川春勝(1726-92)
満開の桜の下に歩みを進める遊女と禿。
小川が流れる春らしい野辺を三人の美人がそぞろ歩いている図。
当代一の肉筆画家と評される春勝です。

 

「浮世絵の黄金期」

18世紀後半を中心とする時期には、個性的な浮世絵師が次々と出て、
彼らは浮世絵師ならではの独自の表現を試みて成功を収めた。
まさに浮世絵の黄金期というべき時期である。

CIMG8458

鳥居清長  「当世遊里美人合 土手華」  天明2-4年(1782-84)頃
(とうせいゆうりびんじんあわせ)  シカゴ美術館

「土手」は本所回向院に近い土手下にあった岡場所である。眠る猫を抱いた
料理屋の仲居が、通りがかった芸者に何か声をかけている様子。

この地域で誘客が座敷に置屋から呼び出す女を俗に「猫」と呼んだという。

清長(1752-1815)は女性たちを邸内から屋外へと連れ出し、江戸名所で
遊楽する姿を描いた。
清長によって錦絵の標準的な寸法が中盤から大判へと改められた、そして
彼が考案した八頭身に近いプロポーションの健康的な美人たちを遊ばせた。

CIMG8459

鳥居清長 「駿河町越後屋正月風景図」 寛政元年ー3年(1789-91)頃 三井記念美術館

江戸随一の呉服商越後屋の威容を、浮世絵のような奥行きのある構図で描いた作品。
正面には富士、江戸城の石垣もよく見えており、門松が立ち並び、江戸の繁栄を象徴する光景である。
緻密で写実的な描写により実在感が高い作品で、三井家に伝来したことからも、越後屋が清長に
依頼して製作したと推察されている。

CIMG8460

喜多川歌麿  「四季遊花之色香 上下」  天明(1781-89)前期  大英博物館

一見すると暑い夏の日を描いた光景のように見えるが、若衆の持つ扇に書かれた狂歌は春の桜を
詠んだことから花見に向う、あるいは花見の帰りの風俗を描いたものと判断される。 歌麿初期の作。

CIMG8461

喜多川歌麿 「当時三美人 冨本豊ひな、難波屋きた、高しまひさ
寛政(1789-1801)前期   浮世絵美術館

富本節の名取芸者豊雛(上)、浅草随身門脇の水茶屋難波屋の娘おきた
(向かって右)、両国薬研掘りの煎餅屋高島屋の娘おひさ(左)という。

当時江戸市中で評判の美女達
3人の容貌は瓜実顔の歌麿風美人の枠内にあるが、それぞれの持つ雰囲気の
違いを描き分けることに成功している。

CIMG8462

喜多川歌麿  「歌撰恋之部 物思恋」  寛政中期 ギメ東洋美術館
(ものおもうこい)

歌麿は女性の容貌上の個性を描き分けようとするだけでなく、微妙な
表情や仕草をとらえることで、心の機微や境遇まで描き出そうと試みた。

歌麿の大首絵の中でも最高傑作に位置づけられる作品。

CIMG8463

喜多川歌麿 「婦人人相十品 ホッペンを吹く娘」 東京国立博物館
ガラス製の玩具であるホッペンを吹く娘を描いている

 

CIMG8465

喜多川歌麿  「虫籠」  寛政中期 ギメ東洋美術館

高度に発達した木版の摺刷技術を背景に、歌麿は対象の質感表現に
こだわった錦絵揃物を多数手がけている。
ごま摺という、馬簾の粗い摺りむらを生かした薄墨の重ね刷りにより
虫籠の細かい網目が表現されている。

CIMG8466

喜多川歌麿 「錦織歌麿形新模様 白内掛」 ベルリン国立アジア美術館

描く対象の質感再現にこだわった歌麿は、衣文を表現する黒線を極力廃し、
色面の組み合わせだけで女性の着衣の手触りまでも表現しようと試みた。

白い内掛けを着て盛装した吉原の花魁を描く。
この揃物は題名の脇に歌麿により台詞が書かれており、本図では「予が
筆料は鼻とともに高し。千金の太夫に比ぶれば、辻君は下直なるものと
思ひ、安物を買い込む版元の鼻ひしけをしめす」とあるなど、彼の強い
自負を示すものとして知られている。

CIMG8467

喜多川歌麿  「夏姿美人図」 寛政中期  遠山記念館

本図は暑さの強い季節、懐中鏡を手に汗で乱れた白粉のむらを小指の
先で治す姿を描いている。

(個人的に大好きな歌麿の絵は紹介も多くなりました)

CIMG8471

東洲斎写楽  三代目大谷鬼次の江戸兵衛  東京国立博物館(重文)

雲母摺の暗い背景に浮かび上がる、鷲鼻の印象的な相貌。
写楽の第1期の大首絵の中でも最もよく知られた、強烈な印象を残す1図。

寛政6年、蔦屋重三郎から版行した役者大首絵、写楽とは?

 

CIMG8472

東洲斎写楽  市川蝦蔵の竹村定之進   東京国立博物館 (重文)

江戸歌舞伎を牽引し、役者絵にも多く描かれてきた名優である。

*「江戸東京博物館」のロゴマークはこの絵の左目からアレンジされています。

わずか10ヶ月で筆を絶った写楽の評価は明治以降、まず海外で高まった。
大浮世絵展では内外の美術館が所蔵する数々の優品が並びました。

「大浮世絵展」図録より掲載しています。
<続きます>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

By

銀座ランチ 「とよだ」

友人のお誕生日のお祝いは、友人お気に入りのお店にしました。
前回二人で始めて出かけたお店です。

 

CIMG8437

銀座「とよだ」 前日の予約で満席と聞き、当日もう一度電話をかけますから
もしキャンセルがあったらお願いしますといっておきました。
予感が当たり、友人とカウンター席が確保でき出来ました。

CIMG8428

お料理の内容を書いておかないと駄目ですね、でもあとにつづくお料理が
楽しみなお味でした  (3月末のことです)

 

CIMG8430

椀物は蛤、上品なお味に仕上げられたひと品で、柔らかな蛤が美味でした

 

CIMG8432

海老と烏賊の甘さが印象に残る”おつくり”でした

 

CIMG8433

甘鯛の焼き物、料理されるのは奥ですが、カウンターの向こうで盛り付けや用意される姿が
見られるのも楽しみです

 

CIMG8434

飛龍頭(ひりょうづ、ひろうす)の含め煮に菜花、彩りも美しくもちろんお味も言うことありません

 

CIMG8435

小さなお釜で二人分炊かれたアサリの炊き込みご飯と赤だし味噌汁、美味しくてお代わりをしました
ふっくら熱々のご飯に幸せなひと時でした

 

CIMG8436

お茶と桜もち   (東京では道明寺といいますね)

 

CIMG8429

前日に満席と言われたのにキャンセルがあったので美味しい和食がいただけた「とよだ」の
カウンター席で(カウンター席が好きな二人です)友人のお誕生日のお祝いができました。

 

By

銀座ランチ 「神谷」 

 

友人IKUYOさんのお誘いでランチに出かけたのは、4月1日

CIMG8589

銀座 神谷は交詢ビルにあります

 

CIMG8591

火の神が出迎えてくれます,不思議な感じでした

 

CIMG8579

桜と新モミジの添えられた前菜は新もずくや貝、海老などの海鮮の盛り合わせ、日本の美を感じます

 

CIMG8581

CIMG8582

青菜の下には筍のしんじょう、優しいお味で青菜の内側にもすり身が
薄く重ねてありました

 

CIMG8583

あぶり寿司 小ぶりな一口サイズ、香ばしさが口中に広がります

 

CIMG8584

鯛の蒸しもの、筍と海草(ワカメ)が春の彩り

 

CIMG8585

ちょっとボケ写真ですが、緑の豆が爽やかな美味しい一皿でした

 

CIMG8586

十割蕎麦  滑らかなしっかり腰のある蕎麦は大好物です

日本の美食三昧、寿司、蕎麦を盛り込んだ懐石料理は大変美味でした

 

CIMG8587

デザート  アイスクリームは酒粕味、ブルーベリーソースはプリン、右端は
水羊羹、和洋の盛り合わせです

日本の美食三昧、寿司、蕎麦を盛り込んだ懐石料理は大変美味でした。

 

CIMG8592

お話の続きはカフェで、和栗のモンブランとコーヒー

 

長年お付き合いの友人との楽しいひと時はあっという間に過ぎてしまいました。

 

 

 

By

新宿御苑の八重桜

 

CIMG8744

新宿御苑が一年でもっとも賑やかな季節迎えています、お弁当は持ちこめ
ますが、アルコールは禁止、入口で簡単な手荷物の検査を受けます

 

CIMG8664

こちらで八重桜を見るのはずい分久しぶりです

 

CIMG8666

少し濃い色の桜の方がまだつぼみがいっぱいのようです

 

CIMG8667

ソメイヨシノは散っていましたが、「嵐山」という札の付いた花は満開でした

 

CIMG8669

まだ満開になってない八重桜の大木、今年は大雪の被害を受けたそうですが見事に咲いています

 

CIMG8670

新緑のモミジがすがすがしい美しさでした

 

CIMG8671

緑の中の木漏れ日も心地よく、体の中まで新鮮な空気がいきわたる気がします

 

CIMG8673

枝垂桜が見事なこちらはお茶室

 

CIMG8675

ひと休みすることにしました

 

CIMG8678

椅子席でした

 

CIMG8680

「楽羽亭」はお茶室の名前です

 

CIMG8679

桜の花びら形のお菓子とお抹茶、桜を観賞しながらでないお茶室です

 

CIMG8684

日本庭園の池の畔にも桜がいっぱいです

 

CIMG8685

日本の春って良いですね~

 

CIMG8686

このあたりは桜の木と山吹

 

CIMG8688

風もない穏やかな日で春を満喫

 

CIMG8689

そっと香も楽しみました

 

CIMG8691

柳と山吹

 

CIMG8694

こちらは柳の新芽と花海棠(はなかいどう)

 

CIMG8697

こんなにたくさんの八重桜を見られるとは思いませんでした

 

CIMG8698

どちらを見てもピンクが見えます

 

CIMG8699

ちょっと木陰に紅白の椿の大木、赤のほうはまだたさんの蕾がありました

 

CIMG8703

日本庭園から少しはなれると池の向こうに変わった屋根の建物が

 

CIMG8704

「旧御涼亭」水辺を楽しむ歴史建造物です、この建物は皇太子(後の昭和天皇)御成婚記念として
台湾在住邦人の有志から贈られたもの(創建は昭和2年)

CIMG8709

本格的中国風建築物のようです

 

CIMG8712

”だるまさんがころんだ”  芝生の広場では子供たちがのびのび遊ぶ姿がみられました

 

CIMG8713

桜の花と子供たち、よい光景です

 

CIMG8714

広場の周りの桜は日差しをいっぱい浴びて色の違いもよく分かります「太白」という名が付いた桜です

 

CIMG8719

地面に届きそうな枝振りです

 

CIMG8720

八重咲きの花びらはふわっとしているようで、ぽってりのような、重量感があります

 

CIMG8723

つぼみのかわいさも格別です

 

CIMG8725

薄黄色の花を見つけました

 

CIMG8728

緑の桜「ギョイコウ」かしらと思ったのですが、「ウコン」だそうです、始めて見る桜でした
(ギョイコウもあるそうですが知らずに残念ながら見られませんでした)

 

CIMG8730

少し大きくなり始めていますが、銀杏の葉は小さな小さな生まれたてからそのままの形で可愛いんです

 

CIMG8732

太い幹からいきなり咲いている花もよく見かけます

 

CIMG8690

御苑の中のあちこちから見えた高層ビル

 

CIMG8734

ちょうど真上に桜が見えたので・・・

 

CIMG8733

準備をしているように見えたので、週末にイベントでもあるのかしらと思っていましたら、この翌日
政府主催の観桜会が開催されたようです、この季節の年中行事でしたね

CIMG8736

千鳥が淵で満開の桜を楽しんだ友人と一緒でしたが、そろそろ帰える時間になりました、
早咲きつつじのミツバつつじでしょうか、枝垂桜の下でも負けてない色合いです

CIMG8737

通り道に気が付いたらクリスマスローズも満開

 

CIMG8739

花にらとその奥の紫色はよく桜の木下で見かける大根花でしょか

 

CIMG8716

新宿御苑は65種1300本の桜を植栽している桜の名所です。
2月のカンザクラから4月下旬のカスミサクラまで長い期間のわたり園内を華やかに彩ります。
新宿御苑が一年でもっともにぎやかな季節を迎えていました。

東京では桜の季節もそろそろ終わりますが、この春は桜を満喫しました。
桜前線はただいま日本列島を北上中ですね。

(4月11日 撮影)

 

 

By

六本木アークヒルズ

 

ライトアップを見に行く予定だったアークヒルズあたり、雨になりそうな雲行きに
予定を変えてお昼から出かけることになり、Teiさんと待ち合わせたのは
メトロ南北線六本木一丁目駅でした。

CIMG8644

駅から直結の泉ガーデンビル、近くに住まいのあるTeiさんの案内で
まずガーデンビルの27階で方角を教えてもらいました

 

CIMG8645

すぐ下を見るとまだ開発中のところもありました、ここはIBMのビルがあった辺りかしら、以前六本木の
隣りの神谷町に長く住んでいたこともあり、知った場所と思ったのですが、分からなくなっていました

 

CIMG8646

方向を変えて下を見ると見覚えのある三角形、首都高速環状線です

 

CIMG8647

TBSビルが見えます、お隣の赤坂方向です

 

CIMG8648

桜が見えるあたりはミッドタウンのあたり?

 

CIMG8649

こちら側は泉ガーデン、桜並木道があり、スウェーデン大使館やスペイン
大使館があります、そちら方面に行ってみることにしました

 

CIMG8650

桜がたっぷり活けられたテラスに水が流れ落ちる壁、ちょと休憩できる場所です

 

CIMG8651

まったく方向もわからないくらい景色は変わっていました、残念ながら桜は
多くが葉桜になっていました

 

CIMG8652

東京タワー方面、この辺りは高台です

 

CIMG8655

坂道が多いところで、この御組坂というのは、幕府御先手組の組屋敷が
この南側にあったので坂名となったとのこと
(御先手組 おさきてぐみ、戦時は戦闘部隊で常時は放火盗賊を取締まる)
CIMG8659

数日遅かったようです

 

CIMG8660

来年は満開時に行くことにしましょう

久々に訪れた懐かしい場所のあまりの変わりように、なんだか浦島太郎気分、
ずい分あったように思えた一軒屋の家も数少なくなって、計画されたお洒落な
街になっていました。

 

この日は日曜日で飲食店フロアは賑やかでした、ランチはめずらしく
好物のお好み焼きにしました。

CIMG8662

こちらはじゃが芋、チーズ、豚肉入り、ソースはかかってなくて、やわらかい
ピッザのような変わりお好み焼き

CIMG8663

こちらは豚モダン、青海苔かけるのを忘れてしまいましたが、美味しくて
2枚をTeiさんとシェアして、ジョッキいっぱいのジンジャエールで完食!

途中少し雨に降られましたが、浦島太郎気分の楽しい日曜日になりました。
Teiさん案内ありがとうございました、
来年は是非桜が満開の時に出かけましょう。

 

 

By

幸せな朝歩き

我が家の近くの木場公園で早朝に歩くのによい季節になりました。

 

CIMG8572

朝5時過ぎは少し前まではまだ薄暗かったのですが、3月も末になると夜明けが早くなり、
こんな桜が見られるようになりました。

 

CIMG8573

朝の光は神々しく感じます

 

CIMG8574

ソメイヨシノとしだれ桜の競演、さすがにまだ人影はありません

 

CIMG8576

朝日を浴びた桜がしばらくの間は毎朝見られるのです

 

CIMG8577

6時過ぎ1時間の早朝歩きを終えて帰宅する頃にはすっかり夜が明けます

 

CIMG8561

お昼過ぎにもう一度公園の様子を見に行きました

 

CIMG8564

桜の木下はお弁当を広げる人でいっぱいだったので公園の端のほうで
写真を撮ることにしました、お気に入りの場所でもあります

 

CIMG8565

カイドウの若木も花を付けています

 

CIMG8567

好きな花です

 

CIMG8570

ソメイヨシノの右手の薄緑のところにもうすぐ黄色のモッコウバラが咲きます、
いろいろな花が見られる楽しみな一画です

 

CIMG8571

ほんとうはこのしだれ桜の下もお弁当を広げる人でいっぱいでした

早朝の爽やかなひと時、花を見ながら歩けるのは幸せな時間なんだと
あらためて思う午後でした。 (3月31日)

今朝は5時半頃雨が降り出し、用意の傘を広げていつもの時間まで歩きました。
桜の木下は花びらがいっぱい、葉が目に付き始めましたが、まだ花は残って
いました。
今夜は友人と六本木あたりの夜桜を見に行く予定です。
東京では名残のソメイヨシノになるでしょうか。

ソメイヨシノのあとは八重桜や緑色の桜、御衣更も楽しみです。

 

By

お花見日和

東京の桜が満開になり、お花見日和の晴れた朝、靖国神社で友人と待ち合わせていたので
少し早めに家を出てお濠の桜を見ながら行くことにしました。

 

CIMG8593

九段下駅から外に出るとこんな景色が目に飛び込んできました、ほんとうに満開に見えます

 

CIMG8594

CIMG8595

武道館で入学式があるようで田安門に向う人の列がありました、入学式に桜が満開なんて素敵です

 

CIMG8600

CIMG8602

ボートに乗っている人が羨ましい日でした

 

CIMG8604

靖国神社の境内も桜がいっぱい、久々のお参り

 

CIMG8610

CIMG8615

CIMG8618

CIMG8616

CIMG8613

友人とは能舞台前で待ち合わせ、舞台前の満開の桜は

 

CIMG8621

気象庁が開花を調べる標準木、この木の花が5輪以上開いたら東京の桜の開花宣言になります

 

CIMG8623

境内のどこを見上げても桜が目に入るほどでした

 

CIMG8631

桜の名所千鳥が淵に向います、土手の向こう側は北の丸公園、ここも桜の名所

 

CIMG8634

お濠に桜、美しさが増す気がします

 

CIMG8635

桜色に染まりそう

 

CIMG8637

・ ・ ・

CIMG8638

千鳥が淵から半蔵門に向う途中のしだれ桜はソメイヨシノとはまた違う美しさ

 

CIMG8639

六義園のしだれ桜とも違うのかしら? こちらはまだ蕾がいっぱいです

 

CIMG8640

半蔵門までのお濠の道も桜のトンネル状態でした。

青空に、散歩日和の気温、そして満開の桜と、身も心も桜色に染まった日でした。

 

 

By

六義園の枝垂桜

 

暖かい日が続き東京の桜が満開になりました。
「六義園」は紅葉のライトアップを何回か紹介しました、そして昨年枝垂桜のライトアップにもゆきましたが
散りかけていて寂しいししだれ桜でした。

CIMG8514

今年は朝日を浴びたしだれ桜を紹介しましょう、内庭大門に着くと目に飛び込んできたのは淡いピンク色

 

CIMG8547

まさに息を呑む美しさです

 

CIMG8519

花はやや小さめですが、滝のような姿は優雅です

 

CIMG8523

「シダレザクラ」は「エドヒガン」という品種の中で、枝が柔らかいため垂れながら成長してゆくものです

 

CIMG8549

樹齢は60~70年、ソメイヨシノより先に咲き始めるそうですが、この日満開でした (3月31日)

 

CIMG8529

大泉水の対岸吹上茶屋のところにも桜がありました

 

CIMG8528

この背の高い木はコブシ

 

CIMG8538

吹上茶屋の横はソメイヨシノ、こちらも満開でした

 

CIMG8536

しだれ桜に比べると花が大きく見えます、満開のソメイヨシノはやっぱい美しい!

 

CIMG8540

背の高いこちらもしだれ桜のようです

 

CIMG8552

ここの桜も満開、見上げてると二種類の桜の競演が神秘的

 

CIMG8555

花のそばを離れがたくしばらく見ていました、朝日を浴びたしだれ桜も素敵でした。

 

「六義園」 (りくぎえん) この大名庭園も都立文化財9庭園の一つです。