先月で終わってしまった特別展ですが少し紹介しましょう
神格化された徳川家康
関が原の合戦に勝利し、征夷大将軍となった徳川家康は全国の統治強化をするため、
日本各地の重要な地点に城を築きました。
「天下普請」 諸国の大名に命令して実施した土木工事をいいますが、道路整備や河川工事なども
含みますが、なかでも城郭普請が有名でした。「天下普請」によって築かれた城は各地にあります。
富士山を背景にする駿府城鳥瞰図
駿府城と城下町を西から俯瞰して描く、背景には富士山が聳え、画題の中心は駿府城城下にあり、
碁盤の目のように町割が描かれ、画面の下より東海道がその城下町を抜け、江戸へと向かっている。
駿府には家康が幼少の折には人質として暮らし、晩年には大御所となって居住し、江戸の秀忠と
二頭政治の拠点となった。
豊臣家滅亡後に再建された大阪城
勇壮な大阪城の景観
搭のような天守閣
江戸時代になって新しい形の天主が出現しました。 織田信長や豊臣秀吉の時代には、御殿の
大屋根の上に周囲を見渡すように眺望をのせた眺望形天守が建てられましたが徳川家に関係する
城は層塔型と呼ばれる天守が建てられるようになりました。
階を重ねて上層階に行くにつれて床面積が減じる形の高層建築で、搭のような外観の天守です。
武州州学十二景図巻
初日が江戸城の天主の最上層に差し注ぐという吉祥を描いた図
京都の町に聳える二条城天守
洛中洛外図屏風の一部
「朝鮮通信使図屏風」の一部
本丸御殿大広間での国書伝達式が描かれている。
広大な庭園の江戸城吹上 「江戸城吹上御苑絵図」 中でも重要な城は江戸城でした、幕府の
本拠となる江戸城は、各地の大名によって工事が行われ、全国統治の中心として構えられたのです。
江戸図屏風
江戸城本丸・天守 五層の天守は明暦の大火（１６５７）で消失し、以後
再建されることはなかった。
江戸図屏風部分 日本橋
和宮の婚礼調度品
「葵葉菊紋散花桐唐草文様蒔絵婚礼調度」
天障院所用と伝えられる貝合わせ 「黒塗桐鳳凰文様金銀蒔絵貝合道具」
会場内にCGで江戸城が復元され、江戸城御殿の映像が上映された 「松の廊下」
「大広間」
「江戸無血開城」に貢献した勝海舟
江戸城明渡の帰途
新政府軍に江戸城を引き渡し、江戸城の石垣を背に城から去る場面を描く。
平服姿の海舟に対し武装した旧幕府軍の将官が刀を抜き眼光鋭く今にも切りかからんとしている
その腕を兵が抑え留めている姿は緊迫した情景を語っている。
江戸城の旧景 西の丸正面門
旧江戸城写真ガラス原版 西の丸大手門
江戸城西の丸大手門を北側から撮影した写真。 長さ１８間の櫓門が大きく聳え、その前面には
高麗門が平行に建てられる枡形門、門の外には擬宝珠が据えられた木製の橋が架かり、橋の
手前には番所が見える。 明治４年（１８７１）撮影
江戸城旧景 二の丸から本丸へ
旧江戸城写真ガラス原版 上梅林門と二の丸食違門
本丸東北部にある上梅林門を二の丸から望んだ写真。
壁の一部が剥がれ落ちた櫓門が中央上部に写り、手前の木造建物は二の丸にある番所にあたる、
番所の左にある写真中央の屋根は二の丸の門である仕切り門。
日本各地の重要な地点に築かれた城の数々には幕府の権威の象徴であった天守や、
江戸城の松の廊下や大奥に代表される荘厳な御殿が存在していました。
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