しなこじダイアリー

日常生活のあれこれ

By

「南イタリアの食卓にようこそ」

4月に天王洲アイルでのイべント「ITALIA amore mio」の時にちょっと紹介しましたが、
その時入手したイタリア大使館貿易促進部の小冊子が興味深いのでもう少し紹介しましょう。

 

イラストもお洒落ですね。

去年の5月、南イタリアを旅行したので興味がありました。

 

太陽の道路を南下してゆくと、カンパーニャ州のたわわに実る果樹園に
入り、大地を赤く染めるようなトマトの畑が見えます。

その先にはカラブリア州の行く手を拒むような山地があり、

向こうの丘陵地帯では古代から生息しているポドリコ牛の乳で
チーズが作られています。

つきあたる眩いほどの海はギリシャに続き、東に行けばプーリア州のどこまでも広がる
ブドウ畑、西に行けばマグロが回遊する海に囲まれたシチリア州があります

 

南イタリアを覆うオリーブの樹々、全イタリアの82%を生産する
この地ではオリーブオイルは大切な料理の基本食材。
味付けに、保存にと多くの役割を果たしています。

島全体の60%以上を占める丘陵地帯にはたくさんのブドウが植えられ
ています。大粒の食用ブドウが多いのもシチリアの特徴です。

パスタの原料になる硬質小麦も内陸丘陵地帯の恵です、反対に海に面した
丘陵地帯と平野ではシチリアを代表するアーモンドやブラッドオレンジが
植えられています。
もっとも特徴的なのはトラーパニの塩田地帯で作られる塩や、ボッタルガ
(マグロの卵)など海の恵みを加工したものです。

 

郷土料理から紹介しましょう

 

ファルソマーグロ    Farso  magro

牡牛は農耕用、牝牛は牛乳と子供を産むためなので、シチリアでは牛肉を食べる習慣が
ありませんでした。これは年老いた牛を美味しく作り上げた、貴族の料理人の力作です。

ひき肉に引いた生ハム、粉チーズなどを混ぜて、肉たたきで伸ばした牛肉でゆで卵と包み
トマトソースで煮たものです。

 

カンノーリ Cannoli

典型的なカーニバル時期のお菓子、名前の由来はカンナ(葦)
生地を筒状のカンナに巻きつけて揚げたことから付いた名前だそうです、シチリアで食べた
のとは見た目が違いますが、詰め物のリコッタチーズは同じです。
砂糖漬けのフルーツやピスタチオ、チョコレートなどで飾ります。
以前紹介した代官山のお店で食べたのに似ていますが、いろいろな種類があるのでしょうね。

 

トラーパニ風クスクス Cous  cous alla  trapanese 9世紀から11世紀にかけてシチリアを
征服したアラブ人が残した料理です。
アラブでは鶏や羊を使いますが、この料理はシチリアに順応して、現地で手に入りやすい
魚介を使っています。
アラブ人の影響の強かったトラーパニ付近で食べることができます。

 

カラブリア州

食料を得るために1年中働いていた古代の人々にとって、収穫を終えた
時のワインは格別でした。
ワインをつかさどる神がディオニソスことバッカスです。
彼は子供のころからブドウの房をおもちゃにし、大人になってからは
ワインの作り方を教えて歩いたとされる神です。

 

州全体の90%が山と丘陵地帯というこの地では、なかなか農業は発達
せず、シーラ山を中心としたポドリコ牛のカチョカバロなどのチーズ
作りがほとんどです。

しかし海沿いでは、生産量は少ないものの生食用玉ねぎトロペーアや
抽出した油ベルガモット、木の根エッセンス「リクィリーツィア」
などの他にはない食材が生まれました。

 

カラブリア風リゾット  Risotto alla  calabria

シンプルな料理の多いカラブリアには珍しく、米を茹でたり、肉団子を作ったりと手の込んだ
料理です。
これは貴族料理の流れをくむもので切り分けると中からゆで卵などが顔を出す、見た目にも
楽しい豪華なひと品です。

 

ピッタンキューサ Pitta ‘n chiusa

カラブリア クロトーネのクリスマス菓子ピッザと同じ語源の生地でピッタをキウサ
(閉じ込めた)というところから出た名前です。

セモリナ粉の生地に刻んだクルミやアーモンド、干しブドウ、乾燥イチジク、オレンジの皮の
砂糖漬けをシナモン、ハチミツなどとともに、薄く伸ばした生地の乗せて2つ折りにして、
はじからきつめに巻き、型に入れて焼きます。

 

プーリア州

昔、アテナと海の神ポセイドンが、アッテカという土地を手に入れるため
争ったことがありました。

仲裁に入ったオリンポスの神々が出した提案は「人間に最も役立つものを
贈ること」 ポセイドンは塩水の泉、またはそこから馬に引かれた戦車を
出したと言われます。

一方アテナの出したのはオリーブの樹。  選ばれたのはアテナでした。
人間にとって大切なものは戦いを象徴する戦車よりもオリーブだと、
神々が判断したからです。

そのためでしょうか古代ギリシャにおいて競技の勝者にはオリーブの小枝や
月桂樹とともにオリーブの冠が与えられ、古代のローマでも聖書でも平和の
シンボルとして使われています。

 

イタリアにおいて油といえばオリーブ油をさし、何よりもOLIO(油)
という言葉がOLIVE(オリーブの実)から出ていることから、オリーブ油は
古代からすべての油の源であったことが分かります。

 

肉巻き煮込み  Rotolo di carne

南イタリアの肉の煮込み料理です。多めのソースはパスタと和えてプリモピアット(一皿目)
肉はセコンドピアット(二皿目)にします。

肉は子牛か馬肉(プーリアでは馬肉をよく食べます)を肉を肉たたきで伸ばし、細長く切った
パンチェッタ、チーズ、イタリアパセリ、スライスしたニンニクを乗せ巻き込みひもで縛り
焼き色を付けてから赤ワインとホールトマトで煮込みます。

牛赤身肉で作ってみました、似た感じのは以前から作っていましたが、パンチエッタヤや
チーズにこだわり作りました、とてもおいしかったです。
残ったトマトソースはもちろんパスタで頂きました。

 

サンジュゼッペのゼッポレ  Zeppole  di  San  Guseppe

サンジュゼッペはキリストの父親の名前で、日本ではヨゼフといわれています。
各地にこの名前が付いた菓子があり、イタリアで父の日(3月19日)に食べます。

日本の揚げパンのようなものでしょうか、好みでジャムやカスタードクリームを添えます。

 

お米のティエッラ  Tiella di riso

15世紀以降プーリア州がスペインに統治されていた時代に、パエーリアをもとに作られたと
いわれる料理です。
材料を重ねてオーブンに入れるだけですが、ムール貝などの旨味が全体に回り、特に日本人
には好まれる一皿となりました。
パエーリアより作りやすそう、試してみたいひと品です。

 

神話の時代からの食材 ヴィンコット (黒砂糖のような色の蜜状のもの)
まだ砂糖がなかった時代、甘味料はハチミツとブドウ果汁を煮詰めたヴィンコットでした。
ハチミツは花の咲くところで収穫するので、イタリア全域で、ヴィンコットはブドウの
生産量が多い土地だけで作られるので、プーリアが主な生産地なのだそうです。

 

カンパーニャ州

カンパーニャ州には、古代ギリシャの遺跡から古代ローマ遺跡までが
あり、往時の生活を肌で感じることができます。
この州が地形と気候に恵まれた豊饒の地であったため、いくつもの
民族が住みついたからなのでしょう。

ポンペイの遺跡では、植物も当時にあった物だけ制限して生やして
いるそうです。
ロースマリーやルーコラがそここに生えているので古代ローマでも
使っていたかもしれません。

古代ローマ時代には立派な料理書が生まれていたそうです。
「アピーチョ(アピキウス)の料理書」と呼ばれています。

古代ローマの料理書となれば、飽食の限りを尽くしたものばかりが並んで
いるように思われていますが、大麦や豆類のズッパ(スープ)肉のグリルと
そのソースなど、現在の料理の原型を見つけることができます。

 

ヴェスヴィオス風パスタ   Pasta alla vesvina

トマトやモッツアレラなどカンパーニャ州特産品で作られた料理です。
パスタはヴェスヴィオス火山を模した、ヴェスヴィオを使い、オレガノ風味です。

パスタを茹でる。 刻んだ玉ねぎを炒め、ホールトマトを加える、小角切りにしたモッザレラ、
オレガノを加えて煮込み最後に塩、胡椒をする。 パスタソース、粉ペコリーノを加え最後に
モッザレラを加えて耐熱皿に入れて、オーブンで10分ほど焼きます。

 

パスタ エ ファジョーリ  Pasta e fagioli

インゲン豆とパスタを使った料理はイタリア全土にある料理です。
各地方により赤インゲン豆、白いんげん豆と生パスタなど使う食材の違いはありますが、
ここカンパーニャでは白いんげん豆と乾麺を組み合わせて、オレガノを散らします。

 

アクアパッツァ  Acquapazza

本来は海水で煮ていた起源の古い料理です。
豪華な魚は使わず、近海でとれる魚で作っていました。
ここでは小鯛、スルメイカ、ムール貝を使用、小鯛は下処理をして、内臓を取り中に塩、
ニンニク、野生フェンネルまたはイタリアンパセリを詰め、切込みを両面に入れる。

大鍋に油を熱し、粉をしたタイの両面を焼く、周りにイカ、貝を散らしにんにくを入れて
塩とオリーブ油をふりかけて、水を魚の半分ほどの高さまで入れ火にかけ、蓋をして煮る。

魚介類を皿に盛り付けたら、残りの汁を少しに詰めてからかける。
フェンネルを飾る。   *魚介はその時に手に入るもので作ります。

 

パスティエラ ナポレターナ  Pastiera  napoletana

復活祭の時に食べる焼き菓子です、煮込んだ小麦を入れ、その食感を楽しみます。
貴族料理の流れを汲むものだと思われます。

食材を見ても初めての焼き菓子です、食べてみたいです。

 

 

2018年「国際宝飾展」においてもMade in Italy を代表する部門
であるイタリア製の宝飾品が展示されることになったようです。
今年も特に南イタリアの製品が注目されます。

 

ルースカメオを使用したカメオジュエリー

 

 

魅力的なアクセサリーが紹介されているパンフレットでした。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

この記事のトラックバック用URL