大正ロマンを代表する詩人画家・竹久夢二の生誕130年記念の
「竹久夢二展」は東京では10月初めまでの開催でした。
独特の情感をたたえた美人画で一世を風靡した夢二ですが、雑誌の表紙や
広告から日用品まで幅広くデザインを手がけ商業美術や出版の世界でも
卓越した存在でした
展覧会を記念して作品に描かれている着物3点を製作
特別展示されました
「宵待草」
「待てど暮らせど 来ぬ人を 宵待ち草のやるせなさ」
夢二によって創られた詩歌のタイトル
「憩い」
ショートへアーに赤いワンピースとモダンな装いの女性が座っているのは
夢二が自らの設計によるアトリエ付き住居「少年山荘」テラス。
うつろな表情を浮かべる女性の心の内を物語るのは、向かいの空いた椅子と
一客のティーカップ。
「秋のいこい」
鮮やかに紅葉したプラタナスに囲まれた着物の女性は、ベンチで物思いに
ふけっている様子です。
手には青い洋傘を持ち、隣には大きな信玄袋が置いてあります、夢二が
好んだ和の装いと洋を取り混ぜたスタイルには大正時代の華やかさや、
美しさが表現されています。
しかし一方でこの作品が描かれた時代は、米騒動など庶民の苦しい現実という
もうひとつの背景がありました。
絵をよく見ると女性は素足に下駄を履いており、身に着けているのは木綿縞の
質素な着物で、田舎から上京したものの途方に暮れているようにも見えます。
「晩春」
女性と猫は同じポーズをとっています。
ガラス窓にカーテン、洋風の猫と着物姿で指輪をつけた女性、和と洋が
交じり合った夢二の暮らしの一こまです。
「立田姫」
「自分の生涯における総くくりの女だ、ミス日本よ」と語ったと伝えられている
夢二が到達した理想の女性像です。
「いちご」
初期から晩年までの代表作をはじめ、ゆかりの作品や資料など、古き日本への
郷愁と西洋への憧れがとけあった夢二の世界でした。
竹久夢二展へ誘ってくれた友人Teiさんとランチのお楽しみはカフェ 「アルポルト」
Teiさんはキノコたっぷりのリゾット
パスタ好きの私はめずらしくカルボナーラを注文、好みでないと思っていたカルボナーラでしたが
とても美味しくて好きになりました
おしゃべりもはずみ、夢二に描かれた女性たちにも似合いそうなかわいいケーキでしめくくり。
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