「室生寺」から次に立ち寄ったのは桜井市初瀬の「長谷寺」です。
室生口大野から各駅停車に乗り換えても20分ほどで長谷寺駅に着きます、駅から徒歩15分ですが、
約122段の階段と坂道が続きます。
参道を通り長谷寺に着くころには幸い雨はほとんど上がっていました。
万葉集に「こもりくの里」と詠われた初瀬、
こもりくとは「隠国」と記し、自然に囲まれた静かな景勝地です。
真言宗豊山派総本山 山号は豊山神楽院 西国三十三観音霊場 第八札所です
前回訪れたとき、室生寺で出会った車でいらしていたご夫婦にこちらまで送っていただき、
この辺りで駐車場にいらした二人を待ったのですが大変な人出のときで見失い、とうとう
お会いできなくてお礼もちゃんと言えず心残りだった思いのあるお寺さんです。
仁王門は総門で、楼上には釈迦三尊像と十六羅漢像が安置されているそうです
登廊(のぼりろう) 百八間、399段、上中下段の3廊に分かれています
登廊脇にボタンの花壇があります
牡丹は残り少なく、てっせん(クレマチス)が見ごろでした
階段の先には月輪院
一番上の登廊 風雅な長谷型灯籠が吊るしてあり、夜には美しい灯りが灯るようです
本堂の舞台が見えました
本堂ではご本尊大観音尊像の特別拝ができました
小初瀬山中腹の断崖絶壁に懸造り(舞台造り)された大殿堂、擬宝珠高欄が巡らされた舞台です
「春の夜や こもり人床し 堂のすみ」 <松尾芭蕉>
春には桜の花で埋まります、初夏は新緑そして秋には紅葉が美しいそうです
「花の寺 末寺一念 三千寺」 <高浜虚子>
「大悲閣」 こちら祈りの回廊で夏季は朝6時から勤行が行われているそうです
若緑に埋もれそうな五重塔は、昭和29年、戦後日本に初めて建てられた
五重塔で、「昭和の名搭」と呼ばれています
桜の季節を想像してみました
本堂の舞台を正面から撮った写真は見かけますが、ここからでは本堂は新緑の向こうでした。
長谷寺は「花の御寺」とも呼ばれます、桜は古都と並び千年来の名所、一年中いろいろな花が
楽しめるようです。
花譜に1月から12月まで咲く多くの花の名前が記されていました。
いつ訪れても花も楽しめそうな「長谷寺」です。
駅に続く参道、以前ここで名物の草もちを買った覚えがあります、
大好物なので見つけて同じお店で買えました、柿の葉ずしも買い、
しっかり名物を手に入れ急ぎ駅に戻りました。
長谷寺で階段を上り下りしたあとに駅前122段の上り階段はちょっときつく、汗びっしょりでしたが、
気分は爽やかでした。
近鉄奈良線長谷寺駅 以前訪れたときの喧騒が嘘のような山間の静かな駅です
難波に戻り、荷物を取って関西空港に向かいました。
この日は東京に帰り日常に戻る旅の最終日でした。
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